スマブラにおける反応速度と上げ方
このゲームにおける反応速度について、自分の頭の中の考えを整理するために、簡単にまとめて記事にします。自分の経験に基づく内容なので参考程度に見てもらいたいです。
また、この記事を読む前に反応測定ゲームをやってみていただきたいです。そうすれば内容を理解しやすくなります。
反射神経テスト【反応速度測定ゲーム】 | TPS・FPSシューターズ
測定結果は12Fぐらいでした。
自分は反応速度が早いと言われて、対戦後に反応測定ゲームのURLを送ってきてやってみて欲しいと言われたことが3回ありますが、このゲームで測定すると平均より少し早いくらいです。それくらいの早さでもなぜスマブラにおいて反応速度が早いと言われるのかこの記事で紐解いていきます。
また、記事の中でフレーム(F)の話をしますが、モニターやコントローラー、オンライン等の遅延は考えないこととします。
反応速度とは?
このゲームで使われている反応速度という言葉の意味は、相手が行動を開始してから自分の行動を入力するまでの時間だと思います。
相手が横回避をした→横回避に対して反転掴みをする。
"相手が横回避をしてから自分の反転掴みを入力するまでの時間"が反応速度です。
反応速度を理解する為に、相手が行動を開始してから自分の行動を入力するまでの早さを、細分化して考えてみます。
細分化すると、
①認識→②判断→③入力
このように考えることが出来ます。
相手の横回避を反転掴みで狩る場合、
①相手が横回避をした(認識)
②反転して掴みを出そう(判断)
③反転掴みの入力(入力)
になります。
ここで一度この記事の中で使う言葉の定義付けをしておきます。あくまでも、この言葉本来の意味ではなく、この記事の中で説明しやすくする為の定義付けです。
反応速度
相手が行動を開始してから自分が何をするか判断し、その行動を入力するまでの時間
反射速度
冒頭の反応測定ゲームのように、何も意識する事なく反応するまでの時間。赤い丸が黄色に変わるという事が分かっており、その事象に対して無意識に反応する。
反応速度を上げる為に
反応速度を上げる為にするべき事は2つあります。
・相手の行動を認識するまでの早さを上げる
・相手の行動の認識から自分の行動の入力までの過程を無意識化する
この2つです。
これを簡単にまとめると、相手の行動を早く認識して反射で行動する、という事です。
先程の反応速度の①〜③の過程に当てはめると、①認識するまでの時間を早くして②判断と③入力の意識を省略する、と考えられます。
これについて詳しく考えていきます。
反応速度を上げる為に何をするべきか、反応速度の①〜③の過程の各項目で見るとこうなります。
①相手の選択した行動を早く認識する
②相手の行動に対して判断せずに解答する
③自分の行動に対して無意識にボタン入力をする
では、この反応速度を上げる為にするべき事についてそれぞれ深く掘り下げてみます。
③自分の行動に対して無意識にボタン入力をする
順番が前後しますが、まずは③自分の行動に対して無意識にボタン入力をする、について考えます。
自分の行動を決めてから技の入力をする為には、ガーキャン上Bをする→ガードを入力したまま左スティック上+Bボタンを押す、のように頭の中で変換する必要があります。
ですが、ある程度スマブラをやっている人はガーキャン上Bをする時にボタンの入力を意識しなくても指が勝手にガーキャン上Bしてくれると思います。
つまり、ボタンの入力を意識しなくても選択した行動の意識だけで技が出せるようになっています。それが理想です。ボタンの入力を意識しないと出せないのはトレモ不足なのでトレモで練習する必要があります。
また、この③は正直反射速度で、最初にやってもらった反応測定ゲームと同じです。
赤の丸が黄色に変わるから変わったら画面をタップする
相手がDAしてくるからDAが来たらガーキャン上Bをする
何がどうなるか分かっていて、自分が何をすればいいか決まっている状況でボタンを押すだけなので、この③の早さはその人が持っている反射速度と言えます。
つまり、最初にやった反応測定ゲームはスマブラにおける反応速度の過程の一部でしかありません。スマブラにおける反応速度が早い=反応測定ゲームが早いと結論付けてしまうのは早計すぎます。
もし、③を早くしたいなら反射神経を鍛えるしかありません。ですが、人間限界があるのでここを伸ばすのはかなり難しいです。
なので、反応速度を早くしたい場合にこの③を伸ばそうとするのは良い手段ではないと思います。
簡単にまとめると、この③は無意識化させる事で省略させることが出来ます。
①認識→②判断(→③入力)
認識して判断するだけで各行動が出来ます。
②相手の行動に対して判断せずに解答をする
①の前に②を考えます。
相手の行動を認識してから自分の行動を決めるまでの時間をどれだけ早く出来るかです。
この②を早くする為には、あらかじめ解答を用意しておくのが定石です。つまり、判断を省略してしまうということです。
例えば、崖狩りをしていて崖上でガードしているとします。相手が攻撃上がりしたらガーキャン掴み、回避上がりしたらガーキャンジャンプ空後、その場上がりしたらガーキャン掴みする。のようにあらかじめ何をするか決めておく方法です。
そうすれば、相手の行動を認識した瞬間に技を出せます。
相手がその場上がりをした→ガーキャン掴みorガード解除弱orガーキャン上Bの中から選択→ガーキャン掴み
このように判断をしてしまうと、行動を入力するまでに時間がかかります。あらかじめこの中から、何をするか決めておく必要があります。ターン継続をしたいガーキャン掴みなのか、撃墜するためのガーキャン上Bなのか、リスク減らす為のガード解除弱なのか、あらかじめ決めておいて判断をしないのが理想です。
あらかじめ何をするのか、解答を用意する為には知識が必要です。自分や相手のキャラの技の発生やリーチ、技の特性などを理解しなければなりません。
上スマをガードしたら横スマが間に合う、相手の横強はベクトル低いから受け身する、空前は2段目まであるので1段目をジャスガしてもガードを張り直すなど、考えたらキリがないほどあります。どれだけ知識として頭の中に入っているかが重要です。
この人こんなのに反応するの!?みたいな行動は恐らく何度か経験してるor動画で見たことあるor知っている、ものがほとんどです。一瞬で脳内処理して化け物みたいな反応が出来る人はごく僅かだと思います。
③で書いた、
ガーキャン上Bをする→(ガードしたまま上B入力→)ガーキャン上B発生
これのボタン入力の意識を省略するのと同じで、
相手の行動の認識→(解答の判断→)自分の行動
のように解答の判断を省略します。
つまり、
①認識(→②判断→③入力)
認識するだけで各行動が出来るようになります。
横回避を認識した瞬間に指が勝手に振り向き掴みするみたいなイメージです。
この②が反応速度を上げるうえで重要になってきます。ここを無意識化させることが出来れば、反応の過程を大幅に省略でき、①の認識に反応の過程の全ての意識を割くことが出来ます。
※注意点
ここで注意しなければならない事があります。それは、解答をあらかじめ用意して反射的(無意識)に行動するので、相手の同じ行動に対して同じ解答を複数回する可能性があるということです。つまり癖として狩られてしまいます。
透かし行動の解答としてその場回避を用意しているとします。相手の透かし行動にその場回避が刺さっても2回目は対応されます。なので、あらかじめ用意する解答も択を散らす必要があるということです。
逆に、現状癖となってしまっている行動は何かしらのトリガーがあって反射的に出ている行動かもしれないのでリプレイなどで確認するといいと思います。
①相手の選択した行動をどれだけ早く認識するか
最後に①です。
モーションを覚える
相手の行動を早く認識する為にまず出来ることは、モーションを覚える方法です。
相手の行動のモーションを覚えればより早く何の行動か認識する事ができます。ただし、モーションを覚えて行動を早く認識する事が出来るのは、人間の反射速度よりも遅い相手の行動です。
例えば8Fで発生する横強があるとします。この横強に対してモーションを覚えたとしても横強だと認識した時には既に横強が発生しています。人間の反射速度が10Fの人でもこれには反応できません。
20Fの横強ならモーションを覚える事で早く反応できます。15F目で横強だと判断して無意識にシールドを張れれば十分ガードが間に合います。
モーションを覚える方法は、相手の行動が自分の反射速度よりも遅くなければ意味がありません。理論上の話ですが、反応速度測定ゲームで出た結果より遅い行動ならモーションを覚える価値はあります。自分の経験だと、この方法は崖狩りで使うのがおすすめです。その場上がり、回避上がり、攻撃上がりをより早く認識する事ができます。
意識配分
相手の行動を早く認識する方法として、経験や読み、知識について考えていきます。
反応速度を上げる為に求められるのが経験や読み、知識です。
相手が何をしてくるのか予測することで認識する早さを上げます。間合いやダメージ、リスク管理等で相手のやりたい行動は大体決まってきます(この詳しい話はここでまとめていますスマブラ力を上げるための思考と基礎 - おまかせ勢のスマブラ)。
なのである程度予測する事が出来ます。それに意識を割く事で認識の早さをあげます。いわゆる意識配分です。これには知識が必要です。相手の振りたい技は何か、ジャンプをしたい場面なのか、間合いを詰めたいのか、キャラの理解が求められます。
また、当たり前ですが何度も同じ場面を繰り返すことによって相手の行動を認知できる早さは上がっていきます(慣れや感作)。何度も崖狩りを繰り返していれば少しのモーションの違いでも大きな刺激として感じ取ることが出来るようになります。
スマブラを始めた頃は、相手が横強のシフトしていたことなんて言われるまで気づきませんでしたが今は意識していなくても絶対気づく、みたいなものです。
読み
また、読みをすることで相手の行動を認識できる早さが上がります。意識配分を特定の相手の行動に対して全振りするみたいなイメージです。ただ、この読みというのは相手が何をするのかを読むだけであって、読んで技を振ったり何か行動を起こすわけではありません。
相手がこのタイミングで横回避をしそうだと読むことによって、実際に相手が横回避をした場合にすぐに認識することが出来ます。
読みをしていた時は、
相手が横回避を・・・したorしなかった
このようにYESorNOで認識出来ます。
読みをしていない時は、
相手が・・・横回避をした
このように情報が求めれて何をしたか認識する必要があります。
相手が何をしたか認識するのではなく、反射的に認識します。これが読みによる反応速度の違いだと思います。
(よく実況などで、「これは読んでいた!!」と言う時があるんですけど、この読みというのは相手がこの行動をしそうだと読んでいます。
勘違いしやすいですが『読み合いをする』とは同じ意味ではありません。読み合いというのは、じゃんけんをしてそれを行動に起こす事です。つまり読み合いとは、読みをして技を置くという意味だと考えています。それに対して、読んで相手の行動を早く認識する方法は、読みをして相手の行動を確認したら技を振ります。)
まとめ
このゲームにおける反応速度を上げる為には、知識や経験に基づく意識配分が大事です。相手の行動に対する判断やボタンの入力は無意識化させて早くすることは出来ますが限界(反射速度)があります。よく反応速度を上げる為に意識配分が大事だと言われているのはこれが理由だと思います。反射速度は早いに越したことはありませんがそこまで影響は大きくないと思います。
スマブラをする時にこの相手の行動を認識するまでの早さを意識してみて下さい。そうすれば少しは反応が早くなるかもしれません。